Saturday, January 27, 2007

私の日本語スピーチ、「柔道を通して学んだ日本」

「柔道を通して学んだ日本」

 みなさん、こんにちは。私はカナダからきたフランソワ・ナドーです。
 日本に来て3年になります。

①私たちカナダ人の多くは、日本人はグループワークをとても大切にする人たちだと思っています。日本には「出るくいは、打たれる」ということわざがあります。だから、日本人はできるだけ、目だたないよりにしたいので、みんなと同じように、行動するのだと思っていました。

②私が日本へ来て住むようになった頃も、そのような先入観をもっていました。最初の2年間は、名古屋にあるアメリカの会社で働いていました。社員のほとんどは外国人で、日本のグループワークについてはあまり考える必要はありませんでした。

③ある日、妻は私を驚かそうと思って、駅で待っていてくれました。ところが、仕事の都合で、私は遅れてしまいました。妻は待っている間、駅前の駐車場にあるえんせきの上にのって遊んでいました。でも、運悪く、足を滑らせてしまったのです。私が駅について、彼女に会ったとき、右足がスイカのようにはれていたので、とてもびっくりしました。

④そこで治療のために、接骨院へ行きました。お医者さんは、柔道の先生でもあり、小学生、中学生、高校生に教えています。その先生は、私に「柔道をやりませんか」と声をかけてくれました。

⑤練習に通い始めて、柔道がとてもきついものだと思いました。じつは、2000年に大学を卒業してから、ずっと運動をしていません。最初に受け身を教えてもらいました。受け身練習を10回やると、もう、めまいがして大変でした。数ヵ月たって、やって小学生と2時間の練習ができるようになりました。

⑥そして、道場での、礼儀・作法や約束ごとなど、行動の仕方がわかり始めました。驚いたのは、年上の子たちが、年下の子たちを教えていることです。かれらは、だれが何をしたらよいかを言われなくても、自然にわかっています。だれもがすすんで協力して動き、すべてがスムーズに進んでいくのです。

⑦道場で、日本人達がどのように協力して動いているかを見て一年がたち、日本のグループワークに対する私の考えが変わり始めました。道場にいる日本人はだれもが、自然に協力しています。結局、私はまだ柔道という一つのシーンしか見ていません。私は日本のグループワークとはお互いが共に助け合って暮らすということだと思います。私は今大学生ですが、卒業したら、日本人のチームで働きたいと思うようになりました。

No comments: